免疫とB細胞
2022/4/22
昨日の雨が嘘のような良い天気。
B細胞
改めてですが、自分がかかった病気は「悪性リンパ腫」、さらに細かくは「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)」です。以前に書いたかも知れませんが、人が持つ免疫(疫(やまい)を免れる)は、人が最初から持っている「自然免疫」と後から持つ「獲得免疫」があります。
皮膚や粘膜は自然免疫の第一バリア、第二バリアとして、白血球の中の単球(マクロファージ、樹状細胞)が異物を食べて(貪食)くれます。単球は皮膚下や内臓内にもいてパトロールしてます。
マクロファージはサイトカインというコミュニケーション物質を出し、白血球の中の顆粒球の一つ、好中球を呼び寄せ、こいつが更にバクバクと異物を食べます。
ただ、細胞内に入り込んでしまった異物(ウイルス)は食べられないため、白血球の中のリンパ球の一つ、NK細胞が細胞ごと破壊します。これが自然免疫。
それでも抑えられない場合、獲得免疫が作動します。異物を食べた樹状細胞はリンパ節に行き、リンパ球の一つヘルパーT細胞に抗原(異物)を提示します。この抗原が危険だと判断したら増殖し、一部のヘルパーT細胞はマクロファージや好中球が戦っている現場に行きます。そこでマクロファージも抗原提示、すでに樹状細胞から受けたものと同じなのでサイトカインを出し、マクロファージや好中球を活性化、もっと食べろと促進します。
細胞同士がコミュニケーションを取って連携する、凄いね。
また、リンパ球の一つ、B細胞も異物を得ていてヘルパーT細胞に抗原提示、するとヘルパーT細胞はサイトカインを出し、B細胞は増殖、形質細胞(抗体産生細胞)に分化、形質細胞は抗体を作り、飛び道具として投げて、異物をやっつけます。一部のB細胞はメモリーB細胞として抗原を記憶し、次に同じ抗原が来た時には素早く異物に対応する。
この重要な役目を持つB細胞がガン化してしまうのですから恐ろしい。
ちなみに血液の成分は骨髄にある「造血幹細胞」から生まれます。そしてリンパ球の一つB細胞は骨髄で分化するので骨(Bone)の「B」、T細胞は胸腺で分化するので胸腺(Thymus)の「T」が頭に付いています。
上海ロックダウン
当初4日間の予定がもう20日以上、住民の我慢もピークのようですね。
アップします。